デイトレの基礎

デイトレの手法探しに時間がかかる“本当の理由”

自分なりのデイトレで勝てる手法がすぐに見つからないのは、デイトレという仕組みそのものが、手法が固まるまでに時間がかかる構造になっているからです。

ここでは、なぜ手法を見つけるのに時間がかかるのか その理由を順番に整理してみます。

どんな状況にも通用する”王道の勝ち筋(手法)”は存在しない

まず前提として、
どんな状況にも通用する”王道の勝ち筋(手法)”は存在しません。

相場は「人間の集合心理」で動きますが、市場参加者の構成および行動はその都度異なり一定ではないので、どんな場面でも必ず勝てるただひとつの勝ち筋は成立しえないのです。

有効な手法は基本的に公開されない

もうひとつの現実として、本当に有効な手法は、詳しく公開されません。

理由はシンプルで、例えば次のようなものです。

  • 公開すれば自分の優位性がなくなる
  • 板読みや気配の判断など、言語化しづらい要素が多い
  • 再現性のある手法ほど、説明が難しい
  • そもそも、その人の性格や癖に依存している

つまり、
「どこかに正解が書いてあるはずだ」と探しても、根本的な部分は見つからない
という構造になっています。

だからこそ、
最終的には自分で試行錯誤して見つけるしかないのです。

トレードの「方向性」が多すぎる

それでは・・・ と、自ら手法を探す旅に出る訳ですが、そこでまた手法探しに時間がかかる要因がいくつもあります。

そのひとつが、どんな時間軸でトレードするのか、どんな手段でしかけていくのかといったトレードの方向性が多岐にわたるということ。

  • 順張り
  • 逆張り
  • ブレイクアウト
  • 押し目買い/戻り売り
  • 板読み主体
  • スキャルピング
  • スイング寄りのデイトレ

自分がどの手段でデイトレしたいかだけではなく、
どの手段が向くのかといったことも含め試行錯誤しつつ見極めていく必要があります。

指標やその設定値の組み合わせが膨大

たとえばローソク足ひとつとっても、

  • 1分足
  • 3分足
  • 5分足
  • 15分足 ・・・

同じ銘柄でも時間軸が異なると見え方がかなり異なります。

さらに、トレードの判断に有効な「テクニカル指標」も、

  • 移動平均線
  • RSI
  • MACD
  • ボリンジャーバンド ・・・

など、多くの種類があり、さらにその組み合わせは膨大です。

テクニカル指標は設定値(たとえばツールの規定値)によって見え方が異なることから、微調整が必要になることもあります。

「どの時間軸で、どの指標を用いて、その指標はどんな設定値で見るか」
この選択だけでも、かなりの試行錯誤が必要になります。

相場環境は常に変化している

相場は、同じ顔をしているようでいて、
日々、少しずつ姿を変えています。

  • ボラティリティが高い時期
  • 閑散として動きが乏しい時期
  • 特定のテーマ株に資金が集中している時期

ある期間にうまくいった手法が、
環境の変化とともに急に通用しなくなることもあります。

そのため、
「ある程度の期間を通して検証しないと、本当に使えるかどうか分からない」
という現実があります。

検証には「十分なサンプル数」が必要

手法を検証するには、
ある程度の回数をこなす必要があります。

  • 10回勝った → まだ“たまたま”の可能性がある
  • さらに数10回やって傾向が見えてくる
  • 100回以上積み重ねて、“再現性”が見えてくる

この間にも相場環境は変化していくため、
「検証している間に環境が変わる」というジレンマもあります。

それでも、
サンプル数を積み上げない限り、「手法」と呼べるレベルには到達しません。

自分の性格と手法の相性を見極める必要がある

手法は、
自分の性格や行動の癖と噛み合っているかどうか
も重要です。

  • 早い値動きが苦手
  • 含み損に耐えられない
  • 逆張りが怖い
  • 板をじっと見るのが苦にならない/苦になる

どれだけ理屈として優れていても、自分の性格と合わない手法は、
いずれどこかで続けられなくなる時が来ます。

「理屈としては分かる」と、「実際に淡々と続けられる」は別物であり、
この“相性の見極め”にも時間がかかります。

負けパターンの分析に時間がかかる

手法が形になっていく過程で、実は重要なのは
勝ちパターンよりも負けパターンです。

  • どんな時に負けやすいのか
  • どのパターンは“やってはいけない”のか
  • どこで入ると捕まりやすいのか

こうした“負けの特徴”を掴み、
やってはいけない場面を減らしていく作業が、
手法の精度を上げていきます。

しかし、この負けパターンの分析には、どうしても時間と経験が必要です。

検証と改善のサイクルが何度も必要

手法の構築は、

  • 仮説を立てる
  • 小さなロットで試す
  • 記録を取る
  • 負けパターンを分析する
  • 条件を少し修正する
  • 再び試す

このサイクルを、何度も何度も回していくことで、
ようやく「自分なりの負けにくい形」に近づいていきます。

1サイクルに数週間〜数ヶ月かかることもあり、それが何度も必要になる。
時間がかかるのは、むしろ自然なこととも言えます。

結論:時間がかかるのは「あたり前」

ここまで挙げてきたように、
デイトレの手法がなかなか見つからないのは、

  • 王道の勝ち筋が存在しない
  • 有効な手法は公開されない
  • 選択肢(方向性・時間軸・指標・設定値)が膨大
  • 相場環境が常に変化する
  • 検証にはサンプル数が必要
  • 自分との相性を見極める必要がある
  • 負けパターンの分析と、何度もの改善サイクルが必要

といった、構造的な理由によるものです。
つまり、「時間がかかるのがあたり前」な世界で戦っているということです。

そして
時間がかかることを前提として、淡々と積み重ねられるかどうか
そこに、デイトレで生き残れるかどうかの分かれ目があります。

焦らず、
「時間がかかるのがふつうだ」と理解したうえで、
自分なりの手法の輪郭を少しずつ描いていく。

その姿勢が、
最終的に“負けにくい自分の形”に辿り着くための、いちばん現実的な道筋です。

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